05 Sep 2013
イノベーションを起こすための考え方
イーロン・マスクという人物をご存知だろうか。
この記事のタイトルを見て読みに来たのならば、知っておいたほうが良い。
人物紹介
はじめて聞いたという人のためにさらっと紹介させてもらうと、彼は主に
- インターネット
- クリーン・エネルギー
- 宇宙
の3つの分野において起業や投資を行ってる起業家/投資家である。
今までの業績は
- PayPalのもととなる会社の共同設立
- ロケットを製造開発するSpaceX社を起業
- 電気自動車会社であるTesla Motors社を共同設立
- 太陽光発電会社であるSolor City社を共同設立
- 先月、約1287km/hの輸送機関ハイパーループ構想を明らかにした。
等が挙げられる、詳しくはwikipediaを見たほうがいい。
起業家/投資家として大成功を連続的に収めていることが分かるが、個人的にはその数多い成功よりも、イノベーティブな事業で成功していることに価値を凄い感じる。
PayPalは決済方法を変えてるし、Tesla Motorsは自動車産業を変えようとしている。 その他にも色々あるかも知れないけど、個人的に一番好きなのはSpaceXで行ってる100%再利用性のあるロケットの開発。
仕組みは以下の動画を見れば分かるが、これは宇宙産業を大きく変えるはずである。
スペースシャトルは再利用性が高いように思えるが、メインタンクを毎回捨ててたし、再利用されるシャトル自体も毎回大規模な修理が必要だったらしい。
この方法だと燃料以外は100%再利用可能であり、直ぐに次の発射に使用出来るらしい。
つまり彼はNASAというアメリカの国家機関が可能に出来なかった事を可能にしようと挑戦しているのだ。 それも自分のほぼ全ての資産をかけて。
大切な考え方
TEDのインタビューでイーロン・マスクが出ている回があります。そのなかでインタビュワーが彼に「何故こんな事が出来るのですか?」と聞いているところがあります。
その返答の一部抜粋が以下です。
考えるための素晴らしいフレームワークがあります。 物理学です。原理と推論、つまり物事を本質的な真理まで煮詰め、そこから推論するということです。アナロジーで推論するというのでなく、我々は生きていく上でアナロジーによる推論をしています。これは本質的には人のしていることを真似て少しだけ変えるということです。それは必要なことです。そうしなければ、日常生活も精神的に困難になります。しかし、何か新しいことをしようという時は物理学のアプローチを使う必要があります。物理というのは、量子力学のような直感に反する新しいものを見つける方法なんです。だからそのようにするのが重要だと思っています。
これは個人的にとても納得ができる、なぜなら何かにおいて革新的な進歩を成し遂げるには、今まで誰もとったことのないようなアプローチを取る必要があるからである(先ほど紹介した再利用性のあるロケットの案とかまさしく)。
今まで誰もとったことがないようなアプローチなので、非常識なアプローチである事が多いように思える。
人間が普通に過ごしてたら到達出来ない思考領域に到達するために、物理学のアプローチを使う必要があるという意味だと思う。
さらに言わせてもらうと、この考え方が仮にとても大事なのであれば、理系出身の起業家の方が有利であることが言える。
つまり新しいものを作ろうとしてる起業家は理系的なバックグラウンドがあり、優秀な人材を集めるため口も上手くないといけないといえる。
この2つは日本では相反する要素として見られてる傾向があり、そういう人材がいればとても重宝される気がする。
そして割合的に日本よりもシリコンバレーに集まる起業家のほうがそのような人材が多い気もする。
これに関しては
- シリコンバレーでは競争の原理が凄く働いてる
- 社会的にエンジニアが良く捉えられてる
からだと思う。
子供が出来て、なんで数学とかやらないといけないのか聞かれた時、答えれるようになった気がする。
最後に関係のありそうなツイートやポストを貼っておく
数学は人間の想像力では絶対に及ばない限界を突破して思考するための道具だっていう前提をもっと早い段階で納得できればいいんだろうけど http://t.co/b0n2DjpXOL
— Naoya Ito (@naoya_ito) August 9, 2013
Takehiro Adachi at 20:23